(税務署内部)
富士宮税務署には、小会議室という名の「取調室」が3つある。
特にたちの悪そうな経営者なんかの場合は、2階にあるA会議室を使う。
ここで大声をだされて、一般の多くの善良な納税者に不安を与えないように隔
離している。
今回の結末は、A会議室で終わった。
(修正申告内容)
今回の税務調査では、徳田社長の娘の駿河銀行/富士宮支店の預金口座に毎月
200万円を超える入金があったことが発覚した。
これはやはり徳田が、本来会社の口座に入金してもらい、株式会社徳田興業の
売上げに計上すべきものだった。
内容は、やはり鉄、ニッケル、ステン、銅、アルミ等といった金属類の引き取
り代金だった。
3年間で5000万円以上もの入金があった。
カブ/ライフカンパニーは架空の会社で、徳田は富士宮市からは離れた長野県
にある業者に金属類を引き取らせ、入金は地元の銀行へ、カブ/ライフカンパ
ニーの名前や個人名を使い振り込ませていた。
税務署は、株式会社徳田興業に対して、この5000万円は徳田社長個人の役
員賞与、悪質なため当然、重加算税がかけられた。
国税、地方税、延滞税そして徳田個人の税金を含めると5000万円以上の追
加納税となった。
まあ徳田社長としては、溜め込んだ裏金はすべて税金という形で没収されたこ
とになる。
しかし長野県にある業者は、国税局の管轄が違うため反面の資料が取りにく
い。
もし徳田社長が、もっと悪知恵を働かせ、入金先を例えば東北地方の銀行なん
かに指定して隠していれば、この調査では脱税がわからなかったかもしれな
い?
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