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税制改正はどうやって決まるのでしょうか?
売れてなんぼの週刊誌やネットでの報道は、うわさ話のものをいち早く扱っています。
新聞記事になってしまうと、もう決まったかのように思えてしまいます。しかし最近の新聞報道もやや誤解を招く報道や、誰かに規制された?ものが多く見受けられます。
小学校のころ「それは何で?どうして?決まったの?」と聞くと、先生が言っていたからだ!と友達どうしで話していたことを思い出します。中学生ぐらいになると「それは国会で決まったんだ」とえらそうに言う子供もいたりしました。
1. 税制改正の決まり方
@ 毎年秋から12月に(今年は選挙で12月になってしまった)政府の税制調査会が「平成25年度税制改正大綱」のたたき台となるものを作ります。政府税制調査会とは、内閣府の審議会等の一つで、内閣総理大臣の求めに応じて、税制に関する基本的事項を調査審議するとこです。また民主党の政策調査会や、自由民主党内の税制調査会などと区別するため、政府税制調査会(政府税調)と呼ばれます。
A 毎年12月の中旬に与党(今は自民党)による「平成25年度税制改正大綱」が決定されます。
B 毎年12月の下旬までに、税制改正大綱の決定後、与党の改正大綱を基にして財務省(国の担当)と総務省(地方担当)が「平成25年度税制改正大綱」「平成25年度地方税制改正案の概要」をまとめます。つまりお役所の仕事です。
C 翌年1月の上旬から中旬にかけて、閣議に報告された「税制改正大綱」は、「平成25年度税制改正要綱」として閣議決定を受けることになります。同様に地方税 も「平成25年度地方税税制改正案の要旨」として決定されます。 閣議とは、内閣の職権行使に際して、その意思を決定するため開く国務大臣の会議のことです。ちなみに今は、総務大臣 新藤義孝 法務大臣 谷垣禎一 財務大臣 麻生太郎さんたちです。
D 最後に、これらの改正案を内閣が税制改正法案として国会へ提出することになります。
衆議院と参議院のそれぞれの委員会での審議・採択を受けて、ずれ込まない限り3月
末までに成立・公布、4月1日から施行となる段取りです。
つまり国会を通らない限り、改正案はあくまでも「案」でしかありません。昨今は、案で終わってしまうものが多く、一度決まっても数年で元にもどるものも多くある気がします。
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